SOとその内容
ISO 3834(JIS Z 3400) | 金属材料の溶接に関する品質要求事項 |
ISO 14731(JIS Z 3410) | 溶接監理技術者の任務と責任 |
ISO 15607:2000(JIS Z 3420) | 溶接金属材料の溶接施工要領とその承認一般原則 |
ISO 15609-1:2000(JIS Z 3421-1) | アーク溶接の溶接施工要領書 |
ISO 15614-2:2000(JIS Z 3422-1) | 溶接施工法試験 |
ISO 9001:2000 | 品質マネジメントシステム (〇)品質方針 (×)作業の安全・衛生 (×)溶接材料の適合性 (×)溶接施工要領書 |
詳細
溶接に関わるISO規格には、品質管理、技術仕様、技能認証、検査方法など、多くの分野に渡る規格があります。以下に、代表的でよく使われるISO規格を分野別にわかりやすく紹介します。
✅ 1. 溶接品質管理に関する規格
規格番号 | 名称 | 内容 |
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ISO 3834 | 溶接の品質要求事項 | 溶接製品における品質確保のための基準。3レベル(完全、標準、基本)あり。 |
ISO 9001 | 品質マネジメントシステム | 溶接を含む製造における全体の品質管理基準。3834と併用されることが多い。 |
✅ 2. 溶接手順・作業者資格に関する規格
規格番号 | 名称 | 内容 |
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ISO 15609 | 溶接手順仕様書(WPS) | 溶接方法・条件などを記載するWPS作成のためのガイドライン。 |
ISO 15614 | 溶接手順の性能試験(WPQR) | WPSの有効性を試験・証明するための手順規格。 |
ISO 9606 | 溶接作業者の資格認証 | 金属材料を対象とした溶接士の技能試験基準。材料ごとに分かれている(例:9606-1=鋼)。 |
ISO 14732 | オペレータ資格認証 | 自動溶接機等のオペレータや機械設定者向けの技能認証規格。 |
✅ 3. 材料・シンボル・欠陥の規格
規格番号 | 名称 | 内容 |
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ISO 2553 | 溶接記号 | 図面などで使用される溶接記号(JIS Z 3021と類似) |
ISO 6520 | 溶接欠陥の分類 | 欠陥(ブローホール・割れ等)の分類・定義 |
ISO 5817 | 溶接の品質レベル | 欠陥に対する品質の許容範囲を規定(レベルB~D) |
ISO 4063 | 溶接プロセスの番号化 | 溶接方法をプロセス番号で分類(例:111=被覆アーク) |
✅ 4. 検査・試験に関する規格
規格番号 | 名称 | 内容 |
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ISO 17635 | 非破壊検査(NDT)一般要求事項 | 放射線、超音波、磁粉、浸透探傷などの一般基準 |
ISO 17637 | 外観検査 | 溶接部の目視検査方法についての規定 |
ISO 17638 | 磁粉探傷検査(MT) | 表面欠陥の検出に関する検査方法 |
ISO 17640 | 超音波探傷試験(UT) | 内部欠陥の検出に用いるUTの基準 |
✅ 5. 特殊プロセス・分野別規格
規格番号 | 名称 | 内容 |
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ISO 14555 | スタッド溶接 | スタッドボルト等の突合せ溶接に関する技術基準 |
ISO 4063 | 溶接方法分類 | 各溶接方法を番号で定義(例:135 = MAG溶接) |
ISO 17662 | 溶接機器の較正 | 測定・監視・記録機器の校正要件 |
✅ 溶接におけるISO認証取得の目的
目的 | 内容 |
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信頼性の確保 | 製品の品質や安全性を国際基準で保証 |
顧客要求への対応 | 海外プロジェクトや大手企業の調達要件に対応 |
技能・技術の裏付け | 作業者や企業の技術力を証明できる |
コンプライアンス対応 | 法規制や契約上の義務として認証取得が必要な場合あり |
✅ まとめ
分類 | 代表的なISO |
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品質管理 | ISO 3834, ISO 9001 |
手順・資格 | ISO 15609, 15614, 9606 |
欠陥・図面 | ISO 5817, 2553, 6520 |
検査・試験 | ISO 17635, 17637, 17640 |
特殊用途 | ISO 14555, 4063 |