溶接品質

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溶接品質

その他特記

  • 溶接工程に対し、JIS Q 9001で要求されている「製造に関するプロセスの妥当性確認」には、要因の適格性確認が含まれる
    ⇒生産計画は含まれない 
    ⇒溶接中の検査は含まれない
    ⇒不具合の是正処置は含まれない  

  

詳細

溶接品質とは、溶接された部位が設計通りの強度・密閉性・耐久性・外観などを持っているかを示す総合的な評価基準です。安全性や信頼性を確保するために非常に重要です。


✅ 溶接品質とは?

溶接部が所定の性能を満たしているかどうかを評価するための品質」。強度・外観・欠陥の有無・寸法精度・耐食性などが含まれます。


🧪 主な品質項目

品質項目内容例
強度引張強さ、靭性、疲労強度など
外観ビードの幅、高さ、整形性、焼け、スパッタなど
寸法精度溶接による歪み、変形の有無、位置ズレなど
欠陥の有無割れ、ブローホール、スラグ巻き込み、未溶融合など
内部欠陥非破壊検査(X線、超音波など)で検出される
密封性液体・気体を通さないか(配管・圧力容器等)

🔧 よくある溶接欠陥とその対策

欠陥名原因対策
割れ急冷、応力集中、材質予熱・後熱、低水素系棒の使用
ブローホール湿気、油、錆など前処理(脱脂・乾燥)
スラグ巻き込み溶接姿勢や技量不足正しい姿勢とビード重ね
未溶融合入熱不足、速度過剰適切な電流・速度の調整
アンダーカット電流過大・操作ミス条件の見直し、熟練作業

🧰 溶接品質の管理方法

管理項目方法
外観検査目視・スケール・ルーペなど
寸法測定ノギス、ゲージ、テンプレート
非破壊検査(NDT)X線(RT)、超音波(UT)、磁粉(MT)、浸透探傷(PT)など
破壊試験引張、曲げ、衝撃、硬さ試験
記録と追跡WPS(溶接施工要領書)、PQR(施工試験記録)、WQR(技量認定)など

📋 溶接品質に関わる基準・規格

規格内容
JIS Z 3001〜一般的なアーク溶接の施工基準
JIS Z 3101〜溶接材料の規格
WES(溶接学会)品質管理・資格認定基準
ASME / AWS / ISO国際的な圧力容器・構造物向けの品質管理

👷 技術者・作業者の役割

  • 溶接士(作業者):技能・資格を持ち、施工条件を守る
  • 検査員:外観・非破壊検査などで品質を保証
  • 設計者/管理者:必要な品質基準を定め、記録・改善管理

✅ まとめ

項目内容
定義溶接部の性能・外観・寸法・欠陥の有無など
品質確保の手段適切な施工条件・前処理・検査・教育
検査方法外観、寸法、NDT、破壊試験など
よくある欠陥割れ、ブロー、スラグ巻き込みなど
対応規格JIS、WES、ASME、ISOなど
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