熱影響

溶接による母材熱影響の中間域について

溶接においては、高温の熱源によって母材が加熱されることで、溶接部とその周辺の金属組織が大きく変化します。この変化が生じる領域を**熱影響部(HAZ:Heat Affected Zone)と呼びますが、その中でも溶接金属(溶融部)と未加熱の母...
熱影響

溶接による母材熱影響の粗粒域について

溶接は金属同士を接合するために欠かせない技術ですが、その過程で生じる「熱影響部(HAZ:Heat Affected Zone)」は、母材の機械的性質や構造物の信頼性に大きな影響を与えます。中でも、粗粒熱影響部(CGHAZ:Coarse-Gr...
熱影響

溶接による母材熱影響

名称加熱温度範囲特徴溶接金属溶融温度以上溶接凝固した領域で、柱状晶・樹枝状晶を呈する①粗粒域1250℃以上溶融線に接し、粗大なオーステナイトから冷却された領域で、結晶粒が粗大で硬化、ぜい化しやすい②中間域1250-1100℃粗粒域と細粒域の...
安全衛生

熱中症

夏期の溶接作業で起きる危険性が高い熱中症にについて示す【熱中症が疑われる作業者の状態】体温が高くなる皮膚が赤く、触ると厚く、乾いた状態になるズキンズキンとする頭痛めまい、吐き気応答がおかしい、呼びかけに反応しない全身痙攣など【熱中症が疑われ...
溶接法

ミグ溶接 metal inert gas welding(MIG)

ミグ溶接およびマグ溶接は、自動送給される細径ワイヤと母材との間にアークを発生させて溶接する方法特徴inert gas = 不活性ガス であり、シールドガスにアルゴンを利用する事が多いアルミニウム合金に対して安定な溶接が可能詳細ミグ溶接(MI...
溶接法

摩擦攪拌溶接(FSW)

特徴FSWでは、突合わせ面にプローブ(ピン)を回転させながら圧入し、この回転による摩擦発熱で溶接部の塑性流動を生じさせる溶接部の最高温度は軟化温度以上であるが、溶融温度には達していない溶接機構は固相接合に分類されるFSWの特徴は、溶接変形が...
力学

溶接継手荷重の許容最大荷重を算出する方法

溶接継手の許容最大荷重を算出するには、溶接の種類や形状に応じて、有効断面積と許容応力を考慮し、次のように計算します。🔷 基本式許容最大荷重P=A eff × σ allow A eff ​:溶接の有効断面積(mm²)σ allow​:許容応...
力学

溶接継手荷重の計算方法

🔷 溶接継手荷重の計算方法(基本手順)① 溶接部に働く力(荷重)を把握する外力(例:引張力、せん断力、曲げモーメント、ねじりなど)荷重の大きさ・方向・作用点継手の形状(突合せ・すみ肉など)② 溶接の種類と有効断面積を決定する溶接種類有効断面...
溶接材料

溶接材料には適したガスを利用する必要があります。

80%Ar+20%CO2混合ガス用ソリッドワイヤ(YGW15)を100%CO2のシールドガスで使用すると、100%CO2用ソリッドワイヤ(YGW11)を使用した場合に比較して、溶接金属の強度は、上昇または低下のいずれの傾向を示すか100%C...
溶接材料

CO2ガス用ワイヤの化学成分の中で、軟鋼用被覆アーク溶接棒心線と比較して保有量の多い成分及び多量に使用される理由。

Si(シリコン)、Mn(マンガン)炭酸ガスは活性であるので、ワイヤ中にシリコンとマンガンを比較的多量に保有させて、これらの元素により脱酸反応を促進させ、脱酸生成物をビード表面に浮上分離させ健全な溶接金属を得る。また、この脱酸により酸素が低減...